電動スクーターの構造はどうなっているのか

電動スクーターの構造を知る

電動スクーターの構造はとてもシンプルで、パーツの数も少なめです。
エンジンはなく、主なパーツとしてはモーターとバッテリー、そしてコントローラーがあります。
バッテリーは大容量が必要となりますので、通常のバッテリーを複数装着したり、リチウムイオンバッテリー、シリコンバッテリーといった高性能で省スペースのものが使われる傾向があります。

また、自宅や充電ステーションでの充電ができるように取り外せるタイプが多く、リアシート側から片手で脱着できます。
バッテリーの性能が電動スクーターの性能を分けるとも言えますので、形状や容量、充電スピードなどについては、それぞれのメーカーでこだわっているところとなります。

コントローラーとは、バッテリーからモーターへの電流を制御するパーツです。
走行時にはモーター側に電流を送りますが、必要なパワーに応じて電流を調整します。
また、回生ブレーキつまりブレーキをかけている時に、そこから電気を発生させて充電するシステムを持っている機種の場合は、逆にコントローラーがシステムからバッテリーの電気を流し充電します。
このように、電流の向きと量を調整する大事なパーツなのです。

動力を生み出すのがモーターですが、多くの電動スクーターはホイールインモーターを採用しています。
これは、ホイールの内部もしくは脇にモーターが着いていて、直接ホイールを動かす仕組みとなっています。
後輪だけにホイールインモーターがあるものもあれば、前後のどちらにも着けられているものもあります。

ガソリンスクーターと比較して違うところは?

全体的に、ガソリンスクーターに比べると電動スクーターは、パーツの数が少ないです。
まず、エンジンがありませんので、エンジンに関連した部品がいらなくなります。
冷却システムや排気用のマフラーといったものが不要となります。

さらに、オルタネーターもしくは発電機など、バッテリーで充電するためのパーツもありません。
燃料タンクや関連するケーブル、吸気関連の装置も付いていません。
エンジンからの力をホイールに回すベルト類も、ホイールインモーターのおかげでいらないというのも大きな特徴です。

このようにパーツが少ない分、省スペースで軽量化を図れます。
一方で、電動スクーターはコントローラーが必要となりますし、バッテリーも大型のものを着けないといけません。

走りの違いとしては、発進や低速でのトルクが強く、滑らかで絞り出すような力強さを感じられるのが魅力です。
また、エンジンがありませんので、音がとても静かで近くにいても走行音を感じられないものもあるほどです。
バッテリーの容量による巡行距離や、充電スピードなどは開発が進んでいるところで、これからさらに技術が進んでいくことが期待されています。