夏のライディングは熱中症に注意

熱中症での転倒事故に気を付ける

夏のライディングは風を切って走れるという心地よさがある一方で、熱中症のリスクにも注意しないといけません。
熱中症になると頭痛や貧血症状が出ることもありますし、筋肉がけいれんして思うように体を動かせなくなるなどの症状が出ます。
そうなると、一気に転倒事故の危険性が高まります。
そこまでの症状ではなくても、集中力が薄れるなどしてやはり事故を起こしやすくなってしまいます。

夏のバイクの運転は、他の活動をしている時よりも熱中症のリスクが高いことを意識しましょう。
まず、ずっと日光の下で走っていますので、体温が上昇しやすいからです。
その上、長袖長ズボンということが多いので、体温が逃げづらくさらに体温が上がるのです。

頭部もヘルメットで覆われていますし、口元もそうですので脱水症状を起こしやすい環境にいます。
また、風を切るのは気持ち良いものなのですが、水分を早く蒸発させるという働きもありますので、それだけ余計に体の水分が失われていくという点も意識しましょう。
一度バイクにまたがったら長時間運転することも多く、水を飲まずに走り続けるので熱中症になりやすいわけです。

熱中症にならないためにはどんな対策を取るべき?

まず、熱中症の危険性をよく意識しておくべきです。
熱中症は、すでに症状が進行している状態でも、特にバイクを運転している時はあまり自覚症状に気付きにくいものです。
最初はなんとなく疲労感を覚えるようになり、手先の感覚が鈍くなってくるといった症状が出ます。
しかし、単なる疲れだと思ったり、風で指先が冷えているだけだと思い込んだりしてしまうこともあるのです。

ですが体内では熱中症が進行していき、いきなり貧血症状が出たり、体が麻痺したように動かせなくなったりすることもあります。
そこまでならないよう、暑い日の運転では軽い症状でもすぐに停車して対策を取るべきです。

まず、体を冷やすことと水分補給をすることです。
日陰に避難してヘルメットを脱いだり、バイクスーツのジッパーを開けて体に風が入るようにします。
もし明らかに体調がおかしいようなら、そこでツーリングなどはやめて病院に行って診察を受けましょう。

一番良いのは、事前の対策です。
信号待ちなど、停車する度にヘルメットのシールドを上げて風を通したり、水を飲んだりします。
また、乗る前に多めに水分を摂るようにして、水分を蓄えておくようにします。

ツーリングをする予定を立てているなら、前夜はお酒を控えるようにしましょう。
アルコールは体内の水分を排出しますし、肝臓や腎臓の機能を一時的に弱めさせることもあるからです。
前もって備えをして快適なライディングを楽しみましょう。