クラクションはむやみにならさない

クラクションのルールとは?

クラクションというのは、自動車やバイクに必ず着けるべき装備と定められていて、道交法でその使用についてもルールが決められています。
「警音器」とも呼ばれていることから分かるように、クラクションは基本的には危険を察知した時に危険を避けるために鳴らすものです。
具体的には、周りの状況が分かりづらい見通しの悪い交差点で、自分の存在を知らせる時に鳴らすことができます。

また、山道などなきついカーブがあったりアップダウンが激しかったりして、対向車などが見通しづらいときに、指定区間で鳴らすことができます。
公道でも見通しの悪いカーブや、上り坂の頂上などで指定区間であれば鳴らせます。
他にも、何らかの事情で相手の注意を促し、自分の存在を理解してもらい危険を回避するために必要だと感じた時にも使えるとなっています。
このようにクラクションは警告のために鳴らすものですので、信号待ちしている前の車を促すために鳴らすといった使い方は、ルールから外れたものでマナー違反となることもあります。

さらに山道などでは、標識で「警笛鳴らせ」の指示がなされているところがあります。
こうした場所は、霧が出るとかカーブや高低差で見通しが悪いために、クラクションを鳴らすことで危険を回避できます。
基本的には、こうした指示された区間での使用となりますので、市街地などでむやみに鳴らすことがないようにしましょう。

サンキューホーンは駄目なのか?

他の自動車やバイクが道を譲ってくれた時などに、軽く鳴らしてサンキューホーンを出すことがあります。
これは相手に感謝を示すという意味で、積極的な使い方と考えることもできます。
しかし、厳密に法律に照らし合わせて考えると法令違反となってしまいます。
上記のように、警告を発するという本来の目的でない使い方だからです。

また市街地では、近所に騒音による迷惑をかけることもあります。
実際には、明らかに感謝の意味でのサンキューホーンを鳴らしたからといって、厳しく罰則を与えられるということはないかもしれませんが、法律をきちんと適用する罰則適用となるものでもあります。

さらに、感謝の気持ちでサンキューホーンをしても、相手の人や周りの人に誤解されてしまう可能性もあります。
いらぬトラブルを引き起こしてしまい、大事になるのは避けたいものです。
譲ってくれたことへの感謝のつもりが、相手に進むように威圧されたと勘違いされ、事故につながることもあります。
そんな時は誤解を引き起こさないためにも、クラクションではなくハンドサインをするなどして、分かりやすい仕方で、かつ法令違反とならない方法を採るようにしましょう。